韓国での演奏ツアー後は休む間もなく中国ツアーです。
一旦、台北国際空港に戻り、空港での6時間の休息のあと一路中国南京へ。
韓国を含め、中国も最近何かと日本との領土問題で揉めている地域ですが、
私個人的には、お互い自分たちの主張が正しいと固く信じ込んでいるので歴史的な記録の引用や法律で討論しあっても、あまり意味がない上に決して解決できない問題だと思いますし、根本的な部分でお互いが変わることができないのなら、問題は他の部分でも派生していつまでも続いてゆくのではと思います。
ちなみに私たちはこのDMにあるように台湾代表ではなく
中国台湾代表ということになっています。
いろいろな問題を抱える政治ですが、
だからこそ音楽で交流を深めてゆきたいと思います。
南京では南京国際ジャズフェスティバル2カ所での演奏がありました。
実は、政治的な関係から中国政府から日本人であることを聴衆に伝えないようにとの達しがきて、私は台湾原住民のアフォンとして演奏(ビサなどの取得問題も少しあったのです)。
しかしみんな私が日本人ということはわかっているし、メンバー紹介の時にアフォンを紹介されると笑ってしまうのですが。。。
南京では報道されているような物騒な感じはありませんでしたし、みんな笑顔で音楽を楽しんでくださいました。
滞在中、私たちの世話をしてくれたオーガナイザーは毎年日本に行って演奏をしている著名音楽家。
親日家で日本に友人も多く、最近の日中間の出来事に心を痛めていました。
言いたくても言えないこともいろいろあるように窺えました。
中国のテレビを見ていると、日本=悪者のプロパガンダが連日放映されています・・・
こんなものを見続けていると確かに日本に対するイメージは良くないものに変わってゆくのだろうと思うのですが、
台湾や日本で報道され、私たちが一般化し単純化している世界観もある意味同じようなものなのかもしれません。
植え付けられたイメージよりも遥かに複雑で多元的な現実が世界にはあるはずです。
短い期間でしたが感じることの多い南京ツアーでした。